■ 蔭間茶屋 ■
 
江戸時代に美少年が流行?
 
 男色は古今東西を問わず、いつの時代にも世界各国で行われてきましたが、江戸時代には女郎屋ならぬ男郎屋ともいうべき公然の茶屋がありました。それは江戸時代初期の寛永から慶安にかけて若衆歌舞伎が流行したためです。
 それまでの女歌舞伎が風紀を乱すということから禁止され、かわって美少年中心の若衆歌舞伎が出現すると、それが美少年趣味を生み、若衆が買われて客とあいびきする専門の茶屋ができました。これが蔭間茶屋で、のちには若衆ばかりでなく専門のカゲマもあらわれました。
 若衆歌舞伎の風俗上の弊害を除くため、幕府は承応元年(1652)、前髪立の少年が舞台に立つことを禁止しましたが、若衆は剃った額を手ぬぐいで隠して舞台に立ち、それがまた一種の不思議な色気をかもしだしました。
 舞台に立たない専門のカゲマは前髪を剃りませんでした。これらのカゲマは、はじめのうちは男だけを客にしていましたが、そのうち物好きな女性客が現れ、のちには大奥の女中にも買われるようになったようです。
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